マイマイ感想など

去年は色々あったおかげで、これまでよりもたくさん映画を観ることができたなぁと思います。

エヴァ破もメチャメチャ面白かったし、サマーウォーズもよかった。セガールもまぁいつものセガールだったし、ケビン・ベーコンも巨大昆虫パニックも結構イカしてたわけですが、去年暮れに観た「マイマイ新子と千年の魔法」がぼくの中の2009年ナンバーワンをいきなりかっさらって行った感じです。
エヴァサマーウォーズは2回づつ観れたんですが、マイマイ新子はあまりにも気に入っちゃったもんで(歩いて行ける距離の映画館でやってるのもあって)金も無いのに3回観て、そのたびに半泣きになっており、そろそろ感想とか書いたり、イラスト描いてpixivにアップしたりしないとマズイなと思いましたので、まずは若干のネタバレ含みつつ感想など。
個人的にとてもいいな、と思ったのは主人公新子と転校生の貴伊子が少しづつ友達になっていく過程。
空想大好き少女の新子は、いつもひとりで駆けっこの早い奴を想像してそいつと競争したり、自分が住む町の1000年前の風景やそこに住む人達を想像してはその世界で遊ぶ毎日だったのですが、ふとしたことで貴伊子と友達になり、最初はギクシャクしながら、次第に打ち解けていく様子がとても可愛くて。はじめの頃の、自分が想像する世界を恥ずかしそうに耳打ちで貴伊子に教える新子がたまらなくカワイイ。次第に貴伊子も新子の想像ワールドに引き込まれていくんですが、ちょっとした事件があったり、子供にはどうしようもない出来事が次々と襲いかかってきたりで、想像することを諦めかける貴伊子。クライマックスでは新子と貴伊子がそれぞれの方法で自分たちの世界を取り戻していく様に感動しきりなわけです。そして離れかけた二人の気持ちがまた一つになるんですが、最初はギクシャクしていた二人がここまで仲良くなったか!!というぐらいにじゃれあう姿がまたカワイイ!!そしてあのエンディング!!
初回に観たときは、なんかもう胸が張り裂けそうな気持ちになったんですが、2回3回と観る内に理解度が深まり、ああ、彼女らはあの後もきっと大丈夫だなと思ったりしました。もうちょっと色々語りたい気持ちもありますが、酒でも飲まないとちょっと恥ずかしくてダメかも。


んで、先日3回目の鑑賞の折にはいつもぼくがお世話になっている綾瀬方面在住の友人(前回「時をかける少女」を観たのとほぼ同じ面子w)4人とラピュタ阿佐ヶ谷マイマイったわけですが、「これはよかった、もう一回みたい」と言ってくださったのは@nekomaさんのみ。
前回の「時かけ」の時に「こんなJKおらんやろ」とハマれなかった@aya_noteさんにチラリと感想を聞いたら「なんかやっぱりオッサン向けって感じがしてイマイチだった。アバターの方がアタマ空っぽにして楽しめるから良かったヨ」とのことでしたので、「そんなの全然内容を理解してないですよ、ぜんぜんダメっすよ」とアツく反論してしまい(お酒も入ってましたからネ)その後軽く反省したりしていたわけですが、@aya_noteさんの感想も実に納得できる話ではあるなぁと思い直したりしております。
たとえば、なんだかすごい評判のいいゲームがあるというので100円投入してみたら凄まじい弾幕の嵐に囲まれて一瞬でゲームオーバーになっちゃったとしたら、「なんだこのゲーム?」ってなると思うんですよね。そのゲームがマニア的には評価が高くて、敵の配置やシステムが練りに練られてたとしても「やっぱり10回はプレイして死んで覚えなきゃダメですよ!」みたいな事を言われたら、自分だったら軽くヒく。
他にも例えてみると、晩メシはカレーにするかなと思ってカレー屋に入ったらものすごい激辛カレーが出てきた、みたいな。「3回食わなきゃあのカレーの旨さは理解できないかもですね!」とか常連の人に言われても、普通の辛さのカレーで普通に食事したらあかんの?と思うような感じでしょうか。
そういう意味ではちょっとストイックすぎる、あまり親切じゃない映画だったのかもしれないなと思いました。そんなわけですので、ちょっと静かな話題っぽいし気になるので観に行こうカナと思った人はそういうところを踏まえて、事前にニコニコ動画Youtubeに上がっている予告篇やCM等をご覧になった上で観るか観ないかを判断した方がいいかもしれません。(でも本音は全員黙って最寄りの上映館へ突撃してほしいです。理由は後述)


で、一昨日の日曜日に新宿はロフトプラスワンにて「マイマイ新子公開宣伝会議」なるイベントが催されました。制作裏話やこの映画の置かれている現状などを紹介した上で、どうすればもっと多くの人にこの映画を観てもらえるか皆で考えようという趣旨だったんですが、ぶっちゃけ非常に不利な状況に置かれているらしく。
公開後2日間の興行成績によってその後の展開が大きく左右されるらしいのですが、色々な要因があったにせよ成績は振るわず、現在宣伝のための予算も尽きて宣伝担当の方も既に契約期間が切れているにも関わらず手弁当で宣伝にご尽力くださっているとのこと。地道な活動により阿佐ヶ谷や大阪のミニシアターで上映されることになったものの、この調子ではBDはおろかDVD化も危ういそうです。なので「DVDが出たら借りて観るよ」とか思ってる人も結構居ると思うんですけど、そんなこと言ってたらもう観る機会が無くなっちゃうかもしれないんです…。
そういうのはぼくが困るので、ぼくがDVDとかを買うために、みんなもっと映画館に足を運んで盛り上げてほしいと思います!よろしく!
…とは言ってみたものの、やっぱり万人受けではない映画を、この八方塞がりな状況で、僕らができることと言ったら自分で何回も観に行くかクチコミする程度で広めていくというのは非っ常〜にキビシイなぁ、というのがイベントに参加した感想でした。でもホントに間違いなく名作なので、観て損は無いと思いますですよ。
なんかいつものように上手くまとめられませんでしたが、以上でーす。